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本の紹介

[更新日] 2013-05-22

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 先日、I専務とタクシーに乗っていると、運転手さんが「愛」と「愛情」の違いを話されました。愛情は「情け」が残る分だけ、人を思いやることが出来るという話だったと。

 その時、一度読んだ本が頭に浮かびました。エーリッヒ・フロム著『愛するということ』です。原書では『The Art of Loving』という表題。直訳は「愛の技術」となるようです。その表題の通り、著者は「愛は技術」と言ってはばからない論調です。愛は技術でないと考える人も少なくないでしょう。

 著者は「愛とは、愛する者の生命と成長を積極的に気にかけることである」と述べ、その要素を「配慮・責任・尊敬・知」と言っています。しかし、現代の資本主義における社会において、労働が商品となり「個々の労働者は個性を失い、使い捨ての機械部品のようなものになっている」と。そうした社会構造の中では、「私が私だ」と言える芯がなくなってしまい、その芯を必死に取りもうどうと利己的になってしまうと言います。分かりやすい例が、本の中にあります。「ある女性が医者に電話し、その日の午後に診察を受けたいと言ったとする。その医者は時間がないが、明日なら診察できる、と答える。すると女性は『だって先生、うちからお宅まではたった五分ですよ』と答える。医者は『あなたにとってどんなに近くても、それで私の時間が節約できるわけではありませんよ』と説明するが、女性は理解できない」と。

 私にもよくあるようのことだと思います。自分の都合がよいから、相手もよいだろうという思い込みがしばしばあるように思います。そうならないためにも、愛の技術である要素「配慮・責任・尊敬・知」を少しでも磨ければと思います。

 

ひまわり薬局 坂本泰浩

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